UAS測量調査協議会

『落ちない飛行機への挑戦 航空機事故ゼロへの未来へ』鈴木真一著(化学同人)

「落ちない無人航空機への挑戦」は、UAS測量調査協議会の取り組みでもあるかも知れない。昨今、普及した無人航空機は、部品やシステムなど、かなり信頼性の高いものが使われていると思われるが、航空機の性として少しでも信頼性の低い部分が入っていたり、紛れ込んだりすると、システム全体が崩壊する。しかしながら信頼性の低い部分を排除することは、技術的にも社会的にも並大抵ではない。信頼性管理の細部に宿るのは神か悪魔かと、本書でも問い掛けている。したがって安全文化を醸成していくことが非常に重要となり、それはUAS測量調査協議会の活動の一環でもある。

 本書は三部で構成されている。第一部では航空機100年の歴史が、第二部では航空安全獲得への歴史が、それぞれ語られ、第三部では著者の落ちない飛行機を目指した研究が紹介されている。これらの中で、第一部と第二部に重点がおかれ、航空機の発展とその安全への取り組みといった過去を浮かび上がらせることによって、未来を映そうとしている。この未来には、無人航空機も映し出されている。また、理論的なものだけでは語れない部分も散見され、最先端で戦っている技術者の苦悩を垣間見ることによって、安全が技術論だけでは語れないことも照らし出している。 (津留宏介)